
今回の会議参加者
ピョン2号 | たかし |
---|---|
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考察者 | 初心者 |




個人的には子安武人ボイスの影男のコメディ担当がよかったな。



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乱歩奇譚のキャラ名復習

名前 | 呼び方 | 特徴 |
---|---|---|
コバヤシ | コバヤシ少年 | 13歳の主人公 |
アケチ | アケチ探偵 | 17歳の天才高校生探偵 |
ハシバ | ハシバ生徒会長 | 14歳の財閥御曹司 |
カガミ | カガミ警視 | 26歳の警視 |
ナカムラ | ナカムラ警部 | 38歳の刑事 |
影男 | 影男 | 年齢不詳で少女愛好家の変質者 |
黒蜥蜴 | 黒蜥蜴 | 年齢不詳の女怪盗 |

乱歩奇譚第6話のあらすじ
コバヤシ少年『子猫です。ここの玄関に捨てられていました。ここで飼いますね』
ハシバ生徒会長『えっ!?猫を飼いたい?サボテンすら枯らす小林に猫は…』
アケチ探偵『だめだ』
コバヤシ少年『じゃあ明智先輩が出ていけばいいんじゃないかな?』
アケチ探偵『それ以上暴言を吐くようならぶっ飛ばすぞ』
↓
コバヤシ少年『ボスが冷血でここで暮らせないんだ。ごめんね』
↓
影男『やあコバヤシ君。すてきな午後だね。すまない。爆弾をセットされた。助けてくれないか?』
アケチ探偵『帰れ』
コバヤシ少年『いいんじゃない?前に助けてももらったし。きっと爆弾ってすごい威力ですよ。影男さんバラバラですよ!』
影男『アケチ君ところでどうだろう?この爆弾』
アケチ探偵『知るか』
↓
手紙『この子は探偵さんの子供です。悪いママを許してください』
アケチ探偵『おい。平和な喫煙所じゃないんだぞ。変質者と爆弾と猫と赤ん坊が一緒にいていいわけないだろう!』
↓
東京レボリューション『われわれは腐敗した現政府の打倒を掲げる東京レボリューションである!3億円と逃走車の用意はまだか!?』
泣き出す赤ん坊
アケチ探偵『泣くな』
泣き止む赤ん坊
↓
影男『アケチ君の痴情のもつれも大変気になるところだがそろそろ私の爆弾を気にしてみてはどうだろうか!?』
コバヤシ少年『プランA:赤ちゃんと子猫は一番小さな僕が抱えます。みんなが敵の注意を引き付けて影男爆弾で敵を一網打尽!』→駄目だ。私がタヒぬ。っていうかみんなタヒぬ。
アケチ探偵『プランB:影男が敵に化けて混乱を招く。その隙に非常階段から他全員が逃げて、影男爆弾で敵を一網打尽!』→駄目だ。やっぱり私がタヒぬ。
ハシバ生徒会長『プランC:下のフロアを水浸しにして、屋上のバッテリーを使って感電させる。ついでに影男爆弾で敵を一網打尽!』→駄目だ。やっぱり私がタヒぬじゃないか!
アケチ探偵『プランD:しかたない。影男爆弾を解除しよう』
↓
コバヤシ少年『プレゼント…爆弾についていた宝石…エメラルド…』
ハシバ生徒会長『それって今日の日付じゃないか!?』
コード解除成功。爆弾をアケチ探偵が空中に投げるとすぐに爆発。
↓
黒蜥蜴『サプラ~イズ!ハッピーバースデー私!』
猫、赤ん坊、爆弾、東京レボリューション、全部偶然だったことが判明。
影男『重なるものだね~。惑星直列並みの確率だ』
↓
母親『ごめんなさい。ここがどんな面倒でも引き受ける便利な探偵事務所だって聞いたものだから…』
コバヤシ少年『もう捨てないでくださいね』
母親『えっ…当たり前よ!』
コバヤシ少年『当たり前?一度捨てたのに?』
↓
アケチ探偵『おい!誰が許可したって言った』
コバヤシ少年『猫に人間の許可なんて関係ありませんよ』
↓
ナカムラ警部『俺たちもまあ一生懸命やってんだけどな~。なあカガミ。俺は今俺たち警察とお前のどっちが正しいのか分かんなくなってきたよ』
カガミ警視『ナカムラさんは俺みたいにならないでください。よろしくお願いします。俺の憧れの先輩のままでいてください』
原作「地獄風景」との比較
原作「地獄風景」のあらすじ
・ジロ娯楽園は大自然の中に観覧車あり、メリー・ゴー・ラウンドあり、パノラマ館あり、十二階のような摩天閣あり、そして大迷路あり、アミューズメント空間。
・だが、そのラビリンスのような大迷路で凄惨なサツ人事件が起こり……
・そしてついには恐るべくも美しい地獄風景を現出させるのだ。
・人間花火が打ち上がり 紳士と淑女の運動会 針とびマーチも高らかに 狂ったかけっこ よういドン 堕落のゴールへまっしぐら 奈落のゴールへまっしぐら
た:例によってイカレてるね!
ピ:時限爆弾の話はこの話にでてくる人間花火から取ってるんだろうね。
た:ほかに今回の話で原作と少しでもかかわりのあることはあったの?
ピ:んー。。。地獄風景とは特にないんだけど、強いて言うなら原作版黒蜥蜴の最後かな。
黒蜥蜴はエメラルドに隠していた毒を飲んで息絶えるので、エメラルドは黒蜥蜴の象徴といっていいんじゃないかと
た:あー……原作だとそういう最後なんだっけ。
ピ:今回は新規登場人物もいないし、原作についてはこんなもんでいいかな。
実は乱歩作品屈指の被害者数なんだけどねw
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乱歩奇譚第6話の考察
乱歩の中学生時代
た:乱歩ってそもそもどんな人なの?
ピ:1894年に三重県の比較的裕福な家に生まれた。
母も大の探偵小説好きで、毎日乱歩に読み聞かせていたほど。
スポーツが苦手で病弱で学校も休みがち。
た:小説家の少年時代像そのものだね。
ピ:少年時代は美形だったらしくて、男子校なのにラブレターを何枚も貰っていたらしい
た:┌(┌^o^)┐!!!
ピ:乱歩自身の回想でも、中学生当時15歳の美少年に恋をしたという記述もある。
「僕なんかきわどいところまでいったこともあるけれど、一度もそんな(肉体的)経験はなかった。主にプラトニックなんです。」
とのこと。
衆道歌仙という連歌三十六句を岩田準一と共同執筆してたりもする。
た:┌(┌^o^)┐ある意味じゃハシバ生徒会長とコバヤシ少年は乱歩の分身なのかもね
ピ:よくある腐媚びのためだけの設定じゃないってことは理解してもらいたいね。
ついでに、原作の小林少年は明智探偵と同居しているので、お稚児なんじゃないかと疑う読者もいるらしい。
た:┌(┌^o^)┐!!!
ピ:とはいっても、こういうものは歴史を振り返れば普通の文化だった時代のほうが長い。
むしろ明治大正なんてその過渡期なんだから、それほど珍しい話じゃないんだろうね。
それに男女問わず、中学生くらいに同性にときめいてしまうことは、それほど珍しいことじゃないんだ。
エヴァのシンジくんみたいに、追い詰められたときに優しくされたら脳がそれを恋愛と誤認識してしまう場合もあるしね。
原作の羽柴壮二が戦前にしか登場しない理由
ピ:少年探偵団設立当初からのメンバーである羽柴壮二くんは、戦後にはぱったりと登場しなくなる。
かわりにポケットに収まるサイズ(誇張)のポケット小僧という人物が活躍するんだけどね。
た:え?なんで出てこなくなっちゃったの?
ピ:戦前は財閥御曹司という設定に現実性とかっこよさがあったんだけど、戦後は財閥が軒並み解体させられちゃったからね。
登場させるためには設定を大幅に変えないといけなくなっちゃうからだろう。
た:うーん、乱歩奇譚後半での変なフラグじゃなきゃいいんだけど。
ピ:ちなみに原作で少年探偵団が初めて出てくるのは小説「怪人二十面相」である。
怪人二十面相は資産家である羽柴壮太郎の所有するロマノフ王朝の宝冠についていたダイヤを狙っていた。
黒蜥蜴が羽柴財閥について「お世話した」のはこのあたりの話かもね。
た:ハシバ生徒会長がメインの回も早くみたいね!
あとハナビシ新担任も!
「警察の怠慢」描写について
ピ:さて、エンディング後にナカムラ警部とカガミ警視が話してた件なんだけど。
た:あー、怪人二十面相が増えてるって件ね。
S.A.C(スタンドアローンコンプレックス)かな?
ピ:いや、それもそうなんだけども、この事件で世間が警察を叩くのっておかしいと思うのよ。
た:え!?だってワタヌキやスナガみたいなのを取り逃がしているんだよ!?
ピ:違う違う。ワタヌキやスナガを、警察はちゃんと捕まえてるんだよ。
そして裁判で心神喪失が認められるケースはこの世界でも稀だってカガミ警視がいってるし、この話には警察にも裁判官にも一切の落ち度がないんだよ。
仮に、「どうせ捕まえても無駄だから捕まえない」ようなケースがあったら別だけど。
た:じゃあ誰が悪いの?人権派弁護士?
ピ:それもなくはないだろうけど、前回考察した検察だよ検察。
当たり前の話だけど、検察と警察とは別組織なんだ。
犯人を起訴したり、不起訴処分とかも決める権限があるのは警察じゃなくて検察なんだ。
た:そういえば、乱歩奇譚のアニメのすぐあとにキムタクのドラマのCMやってたね。
HEROの人たちは警察と同じ組織じゃないの?
ピ:そりゃそうだよ。
被告人を捕まえた組織が、その被告人を裁くなんて事が現代においてあってはいけない。
た:警察と検察ってどっちが上なの?
ピ:検察と警察とは対等という建前だけど、実質的には検察のほうが立場が上だといわれている。
警察としてはナカムラ警部のように怪人二十面相を賞賛したくて仕方ない状態なんじゃないかな?
た:法制度が現実世界とは違ってる可能性は?
ピ:実は前回、カガミ警視が「さぁ、私を極刑にしてください」という発言をしている。
前回は話に水を差したくなかったんでスルーした内容なんだけどさ、この発言も、冷静に考えるとおかしいんだ。
極刑を下すのは警察じゃなくて本来は検察と裁判官なんだよね。
警察庁は年に10人程度しかキャリアを採用しないんだけど、東大主席でも難しいぐらいの最難関省庁なんだ。
キャリア組のカガミ警視がこれほど基礎的な部分を間違えるとは思いたくないんだよなぁ……
た:深刻な設定ミス?
ピ:いや、仮にそうだったとしても、世界観を脳内補完すればいい。
この世界はフィクションなんだから、どういう設定や法律も考えられる。
宮付きの高校生探偵だっている世界なんだから、どんな設定もアリさ。
た:ドラマのHEROを見て検察の勉強したくなったなぁw
ピ:ちなみに、「検察官は、最高裁判所の規則に従わなければならない」と日本国憲法第77条で規定されている。
もし検察に不服があるならば次の衆議院選挙で最高裁判所の裁判官を全員罷免すればよい。
間接的にとはいえ、検察を弾劾・罷免する権利を持っていることを、国民は知っておいたほうがいいと思うよ。
怪人二十面相として私裁を重ねるよりはよっぽど文化的で平和な近代的手段だからね。
現実世界ではこの制度で罷免された人はいないんだけどね。
た:僕は選挙権がないからわかんないなぁ……勉強しないと。
ピ:ハシバ生徒会長の言うとおり、学生の本分は勉強だよ。
ちゃんと社会・公民を勉強して立派な大人になろう。
た:選挙に行かない大人にはなりたくないね!
乱歩と検閲
ピ:ところで、公式のプロフィールに詳細が追加されてた。
黒蜥蜴の項目はほとんど「政府検閲により個人情報閲覧不可」になってる。
この世界は検閲がまだ残ってるのかも。
乱歩作品だと前回の芋虫の原作小説が検閲だらけになってるから、それと関係あるのかもね。
た:特に狙って政治的主張をしているわけでもないのに検閲削除されるような作品なのか……(困惑)
回答二十面相のコーナー
コメントによる解決
・カガミ警視の元ネタ
→MASH氏「角田喜久雄のシリーズ作品(「高木家の惨劇」等)に登場する警視庁捜査一課長・加賀美敬介ではないかと思われます。」
・南検タヒ官の元ネタ
→ナカヤマ氏「ミナミという名前についてですが、乱歩作品に限定すれば「十字路」の南探偵か「偉大なる夢」の南博士辺りかなと思います」
コメントに対しての謝辞
た:なんだこのコーナーww
ピ:説明しよう!
このコーナーはピョン2号の考察が解決できなかった話題のうち、コメントで解決した内容を最大20コメントまで乗っけるコーナーである!
た:うちの考察者がふがいないばっかりに、読者の方々に多大なご迷惑をww
ピ:MASH氏、ナカヤマ氏、ほんとーーーーーーーーーーーーにありがとうございました!!
ピョン2号の至らぬところをフォローしていただき、感謝感激の至りにございます!!
た:読者に媚ていくスタイルwww
ピ:本心だからいいの!!
今回はこちらからの課題を解決していただきましたが、ピョン2号の考察漏れのご指摘や、別視点での考察もお待ちしております。
今後とも鋭いご意見をご紹介させていただくかと存じます。
よろしくお願いいたします!!
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閉会式
・乱歩奇譚のアニメ続編2期の有無を色々な視点から予想してみた
・乱歩奇譚の第1話を解説&考察(1)原作「人間椅子」との違いも説明
・乱歩奇譚の第1話を解説&考察(2)犯人はあの人か?(ネタバレ?)
・乱歩奇譚の第2話を解説&考察!小林が先生と認識できた理由
・乱歩奇譚の第3話を解説&考察!原作「影男」のあらすじと比較
・乱歩奇譚の第4話を解説&考察(1)原作「怪人二十面相」との比較
・乱歩奇譚の第4話を解説&考察(2) 原作「黒蜥蜴」のあらすじ紹介
・乱歩奇譚の第5話を解説&考察!原作「芋虫」紹介と現実世界との対比
・乱歩奇譚の第6話を解説&考察!原作「地獄風景」比較と警察の怠慢描写
・乱歩奇譚の第7話を解説&考察(1)原作「パノラマ島綺譚」との比較
・乱歩奇譚の第7話を解説&考察(2)コモダとヒトミを消した犯人を予想
・乱歩奇譚の第8話を解説&考察!トリックや数式の欠陥について
・乱歩奇譚の第9話を解説&考察!原作「恐ろしき錯誤」との比較
・乱歩奇譚の第10話を解説&考察!ナミコシはキラと似ている?
・乱歩奇譚の第11話(最終回)を解説&考察!原作「白昼夢」紹介
・乱歩奇譚を考察!より面白い作品にするためにどうすべきだったか妄想してみた
・乱歩奇譚は何クールで全何話?放送局別放送日時もチェック





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おお、こちらのコメントが掲載されるなんて! ありがとうございます!
「江戸川乱歩99の謎」は初耳です。ファンとして是非とも購入したいと思います
小林少年か明智探偵のお稚児かも、という噂は読者の願望も含まれているかもしれませんね
(僕もそうであってほしいと願う層ですが)
ただ、明智探偵が作品ごとにだんだん年を取っていく一方でいつまでも少年のままであり続ける小林少年には
理想の少年像を作者が抱いていると感じるものがあります
妻の文代さんは時々病欠しますし
明智探偵が50歳になった時には「まるで親子の様に」と書かれていましたね
アニメの方は原案比較とか差し置いて存分に笑わせていただきました。スピーディなギャグのテンポがたまりません
DVDには特典としてドラマCDが付いてくるようですが、今作のようなノリであれば購入を検討してしまいます
次回はいよいよパノラマ島奇譚です。前後編とあるので久々に推理劇が起こるかもしれません
パノラマ島は丸尾末広の漫画版もお勧めです。あの奇怪な風景を見事絵で再現しております
こちらも今週の放送を楽しみにしています
ナカヤマさん
毎回コメントありがとうございます!
「江戸川乱歩99の謎」は乱歩生誕100年記念の企画のようです。
他にも乱歩が引越し魔だったり、怪奇小説家と推理小説家の狭間で悩んでいたことや、
三度も筆を折った理由、そして戦中戦後を経ての人格の変貌など……
大変興味深い内容でした。
ここでオススメさせていただきます
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アニメのギャグ描写は考察こそなけれど、今までの鬱蒼とした雰囲気を一掃するよい回でしたね!
私もDVD特典のドラマCDにも今から期待です!
パノラマ島奇譚の漫画版については気になってはおりましたが未読でした。
機会を見つけて読んでみたいと思います。
個人的には次の事件、「パノラマ」がどのように現代化されるのか楽しみです。
AR(仮想現実)的なものだったり、それが例の「○り○○り」のトリックに使われたりとか……
怪人二十面相も引き続き考察できそうなので、次回も期待ですね!(ピョン2号)