
今回の会議参加者
ピョン2号 | たかし |
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考察者 | 初心者 |






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原作「黒蜥蜴」との比較
原作「黒蜥蜴」あらすじ
左腕に黒いトカゲの刺青を持つ女怪盗、「黒蜥蜴」は美貌の夫人であり、天才的な怪盗である。
恋人と恋敵の命を奪って庇護を求めてきた青年、雨宮潤一をタヒぼう偽装させ、「山川健一」の名を与えて忠実な部下に加えた。
大阪の富豪、岩瀬庄兵衛の持つ大型ダイヤモンド「エジプトの星」を狙い、娘の岩瀬早苗を盗むと明智探偵に宣言するも、間一髪のところでもくろみは失敗。
しかし巧みな長椅子のトリック(人間椅子の設定がヒント)によって早苗を誘拐することに成功する。
黒蜥蜴は「エジプトの星」と早苗を交換することを岩瀬庄兵衛に要求。
変装した明智は黒蜥蜴の裏をかいて賊を追跡、黒蜥蜴は自家用の蒸気船で東京まで逃亡を図る。
船に乗り込んだ明智は黒蜥蜴との虚々実々の駆け引きの末、隠れていた長椅子もろとも海に投げ込まれてしまう。
好敵手明智探偵を失い、早苗と二人で激情にまかせ号泣する黒蜥蜴。
黒蜥蜴のアジトには「宝石をはじめとする収集した美術品」だけではなく、常軌を逸したコレクションが存在する。
「人間剥製」「檻の中に閉じ込められた一糸まとわぬ美青年」「人間を放り込む大水槽」。
黒蜥蜴は若い男女を誘拐して命を奪い、剥製にすることを趣味としているという。
若く美しい早苗もそのコレクションに加える予定だという。
さて、忠実な部下の雨宮は、黒蜥蜴の愛情が明智に向いており、自らに向くことが無いことを知って絶望していた。
だが、剥製にされれば、美しいコレクションとして愛して貰えると思いつく。
彼は愛されない人として生きるより、命を奪われて、愛される人形になる事を選んだのだ。
翌朝、黒蜥蜴は、椅子の上に『早苗嬢無事に帰る』という驚くべき記事が載る新聞を見つける。
愕然とする黒蜥蜴の前に老使用人の松吉が現れた。
彼は明智探偵の変装だったという。
早苗は替え玉であり、宝石も奪い返したとのこと。
黒蜥蜴は、大粒のエメラルドの指輪の蓋を開け毒を飲み込んだ。
「あなたに負けたからタヒぬんじゃない…私の心を知られたから、タヒぬのよ…心の世界では、あなたが泥棒で私が探偵だったわ…」
最後に、明智は、黒蜥蜴の心を受け入れた。
「君の心は本物の宝石。本物のダイヤだ。」
た:おお、今回は二作品だね。
ピ:この黒蜥蜴は考察泣かせなんだ。
舞台や漫画やドラマを含めたら、おそろしいぐらいの作品数になる。
正直、このあらすじも別の作品を読んだ人からは「俺の読んだのと違う!」って言われないかとヒヤヒヤしてる。
た:ふむふむ、wikiを確認するあたり、すさまじい数の派生作品だね。
ピ:三島由紀夫(人権保護団体代表「三島夏男」の元ネタ)が演劇化した内容が一番有名かな。
た:あ、意外なところで2話4話にあったネタニュースがリンクしてるんだ。
あのネタニュースの元ネタがよくわかんないんだよね。
アムネスティがアグネスだってことは分かるけどw
ピ:アムネスティ・インターナショナルは世界的に政治犯(良心の囚人)の釈放運動をしてる団体。
断じてアグネスは関係ない。
そしてアグネスの豪邸とユニセ○募金の間にも何の関連性もないからググるなよ!絶対にググるなよ!
た:2話で遅疎田大学の馬越教授が言ってたゲーム脳って何?
ピ:「ゲームばっかりやってると馬鹿になっちゃうよ!」っていう、おかんの説教に根拠を与えてしまった似非科学。
20代中盤以上なら誰でも知ってる話題。
た:あれ?10代の僕は一切聞いたことないなぁ。
ピ:川島教授監修の脳トレが売れてからは、全く聞かなくなった学説だからねw
た:お、おう……脳トレにハマりまくってゲーム脳とか草も生えないね……
ピ:ところで、黒蜥蜴の原作あらすじを読んで、何か思い出すことはないかな?
た:うん、僕も気になってた。雨宮潤一の事でしょ?
1~2話「人間椅子」の犯人ホシノの「私は先生の椅子になりたかった!」って台詞を思い出した。
ホシノさんの先生への愛情と、雨宮潤一の歪んだ黒蜥蜴への愛情がリンクしてるね。
ピ:そうそう。
2話でピョン2号が「江戸川乱歩に詳しければ詳しいほど、犯行動機を乱歩的に解釈することが出来るようになる」って書いたのはこれのことね。
た:な、なんで2話の時に紹介してくれなかったの……?
ピ:いや……次回予告が黒蜥蜴の話になったらしようと思ってたんだけど、予想外に登場しちゃったから……
た:勿体付け乙ww
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乱歩奇憚の第4話を解説&考察
犯人カガミ警視の考察
た:アケチ探偵が「隠す気ないだろお前」とまで言っていたけど、靴についた石膏だけで疑うのはちょっと……と思うんだけど。
現場検証でついたのかもしんないし。
ピ:コバヤシ少年やハシバ生徒会長視点では語られてないけど、カガミ警視の妹の訃報をアケチ探偵が知っていたとかそういう可能性があるかもね。
2話で分かったとおり、視聴者が知らない情報を主要登場人物が持っている場合もあるので。
た:ぐぬぬ……
ピ:それにしても、だいぶお粗末な犯行だったね。
あんなに無理やりなスケジュールをこれ以上続けられるはずもないし、そのうちアケチ探偵が絡まなくても捕まっていたように思うよ。
た:やっぱりカガミ警視は焦りすぎてたねぇ。
一日二人のノルマはスケジュール的に厳しいんだなぁ……ほんとデスノート渡してあげたい。
ピ:アケチ探偵に向けた銃も銃身の短いニューナンブ(またはS&W M37)で、日本の警官の標準装備だよ。
ちなみにアケチ探偵がカガミの銃を奪う時の描写は完璧だね。
リボルバーの回転部分を掴んで打てないようにしてから、相手の手の甲側に銃をひねる。
相手が打たない確信があったとはいえ、至近距離での拳銃制圧のセオリーを実践できるあたり、さすがアケチ探偵ってところだね。
た:カガミ警視の若さの負けってところかな。
ピ:アケチ探偵はカガミ警視より10歳近く下なんですがw
た:こまけぇこたぁいいんだよ!
カガミ警視の妹は?
た:今後はナカムラ警部とアケチ探偵の掛け合いが中心になるのかもしれないけど、妹って結局どうなったんだろう?
そもそも1~3話の時点で実在したのかどうかすらも分かってないし。
ピ:さすがに電話まで自演だったとは思えないので、3話の最初までは存命だったと信じたい。
た:だとすると、やっぱワタヌキに命を……
ピ:もちろんその可能性もある。
だけど、今回釈放されたのはひとりではない。
連続少女暴行犯とか、複数の犯人が釈放されてる。
そして個人的にはワタヌキではないと思ってる。
た:ワタヌキじゃないっていう根拠は?
ピ:んー……実は次回予告の中で、「カガミ警視が一番憎い人間の命を奪わなかったのはなぜ?」という内容の発言がある。
これを信じるならば、犯人はワタヌキではないだろうね。
カガミ警視はワタヌキの命を奪おうとしてたわけだし、あんまりワタヌキに執着していなかったし。
た:次回予告!そういうものもあるのか!
ピ:今回がデスノート的な話になりそうだと気づいたのも予告のおかげですw
た:来週の話はどんなん?
ピ:次回は「芋虫」。戦争で手足を失った軍人に残ったものは食欲と名誉と妻。
良妻の鑑と世間で称される妻に嗜ぎゃく心がだんだんと芽生え……
た:ヴォエ(嘔吐)
あんまり関係ないといいなぁ……
「探偵自身、あるいは捜査員の一人が突然・犯人に急変してはいけない」
ピ:ヴァン・ダイン(Van・Dine)の「探偵小説二十則」に、「探偵自身、あるいは捜査員の一人が突然・犯人に急変してはいけない」というものがある。
た:え?突然何?
ピ:実は、「警察関係者(or 探偵)が犯人だった」というのは乱歩作品の中にもある。
「蜘蛛男」という作品だ。
今回は関係ないから紹介にとどめるけど、探偵と犯人が一人二役だった作品なんだけど、名探偵があまりにも唐突に犯人になるのが印象的な作品。
最終的には明智探偵に暴かれる。
た:ああ、カガミ警視が犯人だったことについては、その作品のオマージュだってことか。
ピ:まぁミステリーでこれやっちゃうと非難が強いんだけどねw
ところで女怪盗黒蜥蜴はどうやって外部に指示をだした?
た:あんだけ厳重につかまってるのにどうやって外に指示をだしたの?
ピ:扉のセキュリティコードが19850518とか、そんな誕生日っぽいものだったから、簡単に分かったのかもね。
あるいはお決まりの看守が実は怪盗の部下のパターンかな。
古くアルセーヌルパンの時代からよくある手法。
まぁ、どっちにしても再登場期待だね。
た:そろそろハナビシ新担任の出番も見たいね!
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閉会式
・乱歩奇譚のアニメ続編2期の有無を色々な視点から予想してみた
・乱歩奇譚の第1話を解説&考察(1)原作「人間椅子」との違いも説明
・乱歩奇譚の第1話を解説&考察(2)犯人はあの人か?(ネタバレ?)
・乱歩奇譚の第2話を解説&考察!小林が先生と認識できた理由
・乱歩奇譚の第3話を解説&考察!原作「影男」のあらすじと比較
・乱歩奇譚の第4話を解説&考察(1)原作「怪人二十面相」との比較
・乱歩奇譚の第4話を解説&考察(2)原作「黒蜥蜴」のあらすじ紹介
・乱歩奇譚の第5話を解説&考察!原作「芋虫」紹介と現実世界との対比
・乱歩奇譚の第6話を解説&考察!原作「地獄風景」比較と警察の怠慢描写
・乱歩奇譚の第7話を解説&考察(1)原作「パノラマ島綺譚」との比較
・乱歩奇譚の第7話を解説&考察(2)コモダとヒトミを消した犯人を予想
・乱歩奇譚の第8話を解説&考察!トリックや数式の欠陥について
・乱歩奇譚の第9話を解説&考察!原作「恐ろしき錯誤」との比較
・乱歩奇譚の第10話を解説&考察!ナミコシはキラと似ている?
・乱歩奇譚の第11話(最終回)を解説&考察!原作「白昼夢」紹介
・乱歩奇譚を考察!より面白い作品にするためにどうすべきだったか妄想してみた
・乱歩奇譚は何クールで全何話?放送局別放送日時もチェック





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コメント
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黒蜥蜴は演じた女優の数も多く、原作のみでは語れない話も多そうですね
今回獄中にいる黒蜥蜴の印象は、個人的にですがD坂の●人事件の被害者女性を彷彿させます
全身を鎖で拘束されている事、Sな要求に弱いM体質の二点のみですが
D坂が明智探偵初登場の回と考えればより関連性も深まるかなぁと
芋虫という次回タイトルはこちらも恐怖と不安を抱えています
電話で妹?に仕事中である事を説明するカガミと、元中尉に外出の理由を説明する妻の姿が被って見えてしまい……
この不安は是非とも外れてほしいと願っています
次回の更新も楽しみにしています
ナカヤマさんコメントありがとうございます!
黒蜥蜴についてですが、乱歩の変●性は基本的にマ●ヒズムにあるので、なかなか興味深いですね。
カガミ警視が芋虫のパターンよりも、妹が芋虫で、井戸に身を投げたパターンのほうがきつそうですね。。。
個人的には人間椅子よろしく、「という小説を考えたんだけどどうかな?」で終わってほしいです。(ピョン2号)
追記
画像にある、息を止めている黒蜥蜴の顔はむくれているみたいでとてもかわいいと思いました
ですよね!めちゃくちゃ可愛かったのでアイキャッチにしてみましたww
お返事ありがとうございます
今晩は第5話の放送なので早いうちにテレビ前に待機するとします
前回のあらすじも兼ねて記事を読み返しています
黒蜥蜴と言えば人間椅子トリック(ある小説家の作品に「人間イス」というのがあります、などセルフパロもやったりして)ですが
第4話の冒頭で時計を修理する為にハシバがコバヤシを肩車していましたが、あれこそが本来の人間椅子に見えますね(笑)
アニメ1,2話の人間椅子ですが、犯人が次々と恋人を椅子にしていくのは映画「乱歩R」に通じるものがあります
僕は映画評のみの知識で作品自体は未見なのですが(「小林老人」というフレーズに夢を砕かれる危機を覚えたので……)
では、今晩のアニメも期待しております